“忌怖”の読み方と例文
読み方割合
きふ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この老史学家は指を神経的にふるわせ、どことなく憂色を湛えていて、明らかに再度の喚問を忌怖きふするの情を示していた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
けれども、チーヘンの『忌怖きふの心理』などを見ると、極度の忌怖感に駆られた際の生理現象として、それに関する数多あまたの実験的研究が挙げられています。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そして、その一人が黒死館中の忌怖きふの的であったばかりでなく、事実においても、易介を殺したのだと仮定しよう。ところが易介は、あの夜ダンネベルグ夫人に、附き添っていたのだからね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)