心跼こころくぐま)” の例文
由無よしなき者の目には触れけるよ、と貫一はいと苦く心跼こころくぐまりつつ、物言ふも憂き唇を閉ぢて、唯月に打向へるを、女は此方こなたより熟々つくづく見透みすかして目も放たず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)