御菩提所ごぼだいしょ)” の例文
御菩提所ごぼだいしょへ、お墓まいりにおいでなさるのに、当世のがないもんですから、私の繻子張しゅすばりのをお持たせ申して、化けそうだといって、床屋の職人にお笑われなすった。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……折から、横須賀村の御菩提所ごぼだいしょ華蔵院けぞういんには、御先祖法要のために、江戸表から夫人おくがたの富子様に侍臣小林平八郎様がきそうて、先頃から御逗留中ごとうりゅうちゅうでいらせられた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この東勝寺は、北条泰時さま御草創の、御菩提所ごぼだいしょとうかがっておりまする」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)