御菜ごさい)” の例文
御菜ごさいの油屋が名親になって、ちかという凡下の娘に成り変り、至極無造作に金十郎の長屋におさまった。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何年となく御菜ごさい(出入り御用商人)から借りては食い、借りては食いしているうちに、塵積もって山となり、償う方便がたたず、嘉代という三ノ姫を、時を切って豆腐屋へ質においたという話は
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)