御膳籠ごぜんかご)” の例文
がんりきが石垣の蔭からよく見ていると、手拭を畳んで頭にのせ、丸い御膳籠ごぜんかごを肩に引っかけた紙屑買かみくずかいです。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
御上おうへぶんしたの分とわけた御膳籠ごぜんかごもは入附添の手代より目録もそれ/\行渡り役目すめば御祝酒の𢌞りて女子供おなこどもにざれかゝり大聲立て、ばあやにゝらまれこそ/\と出行跡いでゆきしあと
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
死骸は大きい御膳籠ごぜんかごに入れて、富蔵と出前持ちふたりが持ち出して行ったのです
半七捕物帳:44 むらさき鯉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
と言いながら、兵馬はとくと見ると、頭から着物そっくりぐしょ濡れになってはいるが、御膳籠ごぜんかごは放さない。どう見ても、紙屑買い以外の何者であるとも思われません。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
御膳籠ごぜんかごにつき当りそうな按摩さん。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)