御笑談ごじょうだん)” の例文
秀子は極めて低い声で「イイエ、私は貴女の御笑談ごじょうだんとしか思っては居ませんのです、気にも留めねば最う忘れて居りました」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「えへへ。御笑談ごじょうだんで……。御縁がありましたらどうぞ。——あのもスもス! 商人衆あきんどしゅう!」
御笑談ごじょうだんを仰ゃいます。なかなか当節は警察がやかましゅうございまして」
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
失わず「御笑談ごじょうだんさるな私しが何をしました」目科は肩をそびやかして「これ/\今と成て仮忘とぼけてもいけないよ、其方が一昨夜梅五郎老人を殺し其家を出て行く所を ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
いやはや困った御笑談ごじょうだんを申さるる御方じゃ。御立派やかな若殿が老人をからかうものではござらぬわい。一揆の証拠どこにおじゃる。石垣の修築と境内の秋芝刈りを願おうと存じたのでな。