御白洲おしらす)” の例文
「ホ、ホ、まるで御白洲おしらすじゃありませんか、そんな怖い顔なんかしてさ。——ちっと恩に着なきゃ駄目」
柳亭種彦先生は昨夜の晩おそく突然北御町奉行所よりお調しらべの筋があるにより今朝五ツどきまでに通油町とおりあぶらちょう地本問屋じほんどんや鶴屋喜右衛門つるやきうえもん同道にて常磐橋ときわばし御白洲おしらす罷出まかりでよとの御達おったしを受けた。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
手前だつて御白洲おしらすで、確かに左樣でございますと云つたぢやねえか。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)