御一人おひとり)” の例文
御自分も永年御心を諸芸の奥秘おうひに御潜めになったので、しょうこそ御吹きになりませんでしたが、あの名高い帥民部卿そちのみんぶきょう以来、三舟さんしゅうに乗るものは、若殿様御一人おひとりであろうなどと
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
小「わたくしは商いを仕様とも、日雇取ひようとりをいたしましても、あなた御一人おひとりだけはお過し申します」
いづれも表の店口に家名いへなと並べて、御一泊御一人おひとりさまお食事付幾百円。
男ごゝろ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)