徐庶じょしょ)” の例文
むかし司馬徽しばき徐庶じょしょ先生が、もし伏龍ふくりゅう鳳雛ほうすうふたりのうち一人でも味方にすることができたら、天下の事も成ろうと予にいわれたことがある。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
林泉りんせんあるところ百禽集まるで、自然、この地方に風を慕ってくる学徒や名士が多かった。潁上えいじょう徐庶じょしょ、汝南の孟建もうけんなども、そのともがらだった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実は、単福と申す名は、故郷の難をのがれてきたときの仮名かりなです。まこと私は、潁上えいじょうの生れ徐庶じょしょあざな元直げんちょくと申すものです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやいや。あなたをよく知る司馬徽しばき徐庶じょしょのことばに、あにあやまりがありましょうか。先生、愚夫玄徳のため、まげてお教えを示して下さい」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さきに徐庶じょしょが、丞相のご前で、孔明の才をたたえ、まるで神通力でもあるようなことをいったが、今、彼の布陣を、この眼に見て、その愚劣を知ったからだ。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああさすがは龐統先生」と徐庶じょしょは、その顔色も全身の構えも、平常の磊落らいらくな彼にかえって
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すすんでその役目を買って出たのは徐庶じょしょであった。他の諸将は、この呉を前にしてのこの大戦に臨みながら、都へ帰るのはいさぎよしとしないような面持で誰も黙っていたところである。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)