後頭部こうとうぶ)” の例文
からだが不自由な曾呂利は、後頭部こうとうぶを床にうちつけて、しばらくは、気がとおくなっていた。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「しめたぞ!」と大悦おほよろこびで、ぐツと氣を落着おちつけ、眼をつぶり、片手かたて後頭部こうとうぶを押へて息をらして考へて見る………頭の中が何か泡立ツてゐるやうにフス/\ツてゐるのがかすか顳顬こめかみに響く。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)