往来そと)” の例文
旧字:往來
「それはお困りでございますね。お見受けすれば門附け衆、なるほどこんな寒空に、往来そとを流してはたまりますまい、きっと冷えたのでございましょう」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
小團次こだんじは大層役者を上げましたね、それに私は福助しんこまの人気の有るには本当に驚きましたよ、往来そと
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
磯五が往来そとまでいっしょに出て、お駒ちゃんを駕籠へ乗せた。駕籠は、もう呼ばれて来て、ふたりの駕籠かきが、息杖いきづえを突いて待っていた。久助が格子こうしをあけたまま、小腰をかがめて見送っていた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)