“引佐川”の読み方と例文
読み方割合
いなさがわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうして着々と、まっ黒に、地を這う雲かのような甲軍二万七千余の兵は、押太鼓おしだいこを天地にとどろかせながら、祝田いわいだ刑部おさかべ引佐川いなさがわと迫って来た。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
荒神風呂から引佐川いなさがわへ抜けると、丁度好い泳ぎ場がある。荒神風呂から流れる水で岸が沢になっていて、そこに亀がいる。僕達は泳ぎ倦きると、亀を探し出して、甲羅こうらに名前を彫りつける
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
東引佐村ひがしいなさむらと西引佐村は引佐川いなさがわさかいにして、東と西から相寄り添っている。名前から言っても、地勢から見ても、兄弟村だけれど、仲の悪いこと天下無類だ。何の因果か、喧嘩ばかりしている。
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)