弁別べんべつ)” の例文
思慮の周密しゅうみつ弁別べんべつ細緻さいち標榜ひょうぼうする学者の所置としては、余の提供にかかる不公平の非難を甘んじて受ける資格があると思う。
学者と名誉 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは歓喜とも苦痛とも弁別べんべつし難い性質のものだった。彼はこの心の動揺に身をまかせたいと云う欲望もあった。で同時にまたそうしてはならないと云う気も働いていた。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)