廈門アモイ)” の例文
唐天竺からてんじくまで荒しまわっても、一代では五十万両の金をつかめねえ。……廈門アモイの居酒屋で問わず語らずの金三郎の身の上話。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
阿片あへん支那シナにおいては戦争より大きな事をしているが、始めて白人が是を廈門アモイ駐屯軍ちゅうとんぐんへ持ってきたときには、単に煙草のまぜ物として売ったのだそうである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
何かにるからでござンしょうが、廈門アモイ船や西班牙スペイン船から長崎沖で密買した火薬を、この阿波の由岐ゆき港に荷揚げをしてコッソリと、の山へ運びこむってえ噂が、もっぱら評判でございますよ
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)