庭上ていじょう)” の例文
毛虫の毛を逆立て芋虫の角を動し腹をうごめかすさまの恐しきを思えば、庭上ていじょう寧ろ花なきに如かず。花なければ虫も亦無し。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
見ると庭上ていじょうの松の樹に、いつのまにか、玉枝がくくりつけられていた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)