庇合ひさしあわ)” の例文
寝ぼけまなこをこすりながら格子をあけて出ると、外には若い男が忍ぶように立っていた。隣りと隣りとの庇合ひさしあわいから落ち込んでくる月のひかりを浴びて、彼の横顔は露を帯びたように白く見えた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)