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ファンタスチック
ふりがな文庫
“
幻想的
(
ファンタスチック
)” の例文
それさえすでに
幻想的
(
ファンタスチック
)
であるのに、招かずして来った憧れの王様は、わずか二十分ほどの間にまたチョロリといなくなってしまった。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
法水は、あたかもこの事件が彼自身の
幻想的
(
ファンタスチック
)
な遊戯ででもあるかのように、吐き続ける一説ごとに、奇矯な上昇を重ねてゆく。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
幻想的
(
ファンタスチック
)
な事件ですからなあ。わたしはつぎの時まであずけておこうと思ったんだが、どうもあなたは死人でも怒らせる腕を持っていらっしゃる……じゃ、行きましょう。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
ホフマンの「カロオ風の綺談」でもあるまいし、二人の警視総監が東京の中央と南に同時に出現したなどというのは、あまりに
幻想的
(
ファンタスチック
)
でちょっと信用しにくい。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
だから、あの
風精
(
ジルフス
)
のユーモアは、今のような論理追求だけで
潰
(
ひしゃ
)
げてしまうようなしろものじゃない。きっと
水精
(
ウンディヌス
)
などとは似ても似つかぬほど、狂暴的な
幻想的
(
ファンタスチック
)
なものに違いないのだ。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
元来ロシア人てやつはね、アヴドーチャ・ロマーノヴナ、ちょうどその国土と同じように広漠とした人間で、
幻想的
(
ファンタスチック
)
なだらしのないことにひきつけられる傾向を、やたらに持っているんです。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
市井の一雑報記者が一国の皇帝に間違われたなどというのは、その事すでにあまりに
幻想的
(
ファンタスチック
)
、聡明な読者諸君にこれを事実と納得させることはなかなか困難なようである。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
だから、ブレーク、ベックリン、ロセチ、それにドーレの『失楽園』や、キャメロンの『
水神
(
アンディーン
)
』、『ニーベルンゲン
譚詩
(
リード
)
』のデイリッツなど——ああした、すこぶる
幻想的
(
ファンタスチック
)
な挿画を見るとだね……
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
幻
常用漢字
中学
部首:⼳
4画
想
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
的
常用漢字
小4
部首:⽩
8画
“幻想”で始まる語句
幻想
幻想曲
幻想家
幻想詩派
幻想交響楽
幻想即興曲
幻想第四次