平太へいた)” の例文
清盛は晩年に出家して入道にゅうどうとなっている。一般の先入主では、平太へいた清盛だの、大弐だいに清盛だの、参議清盛などと時代別に呼ばれるよりも浄海入道じょうかいにゅうどうのほうが通りがいい。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中江川平太夫は白虎びゃっこ平太へいたと異名を取った大盗賊で、三十代に傷寒しょうかんを患って頭の毛は真っ白になりましたが、年はまだ四十そこそこ、ヨボヨボどころか恐ろしい体術の達人で、猿のようにはりを渡り
平太へいたよ。また塩小路しおこうじなどを、うろうろと、道草くうて、帰るではないぞ』