帶廣おびひろ)” の例文
新字:帯広
「それはあの人に別れてからの費用にでしよう? それなら帶廣おびひろに至るまでに殆ど必然的に入るだけで——その報告は天聲君にもしてあります。」
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
帶廣おびひろは十勝の頭腦、河西かさい支廳の處在地、大きな野の中の町である。利別としべつから藝者雛妓おしやくが八人乘つた。今日網走あばしり線の鐵道が※別りくんべつまで開通した其開通式に赴くのである。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
その評判は、最近の來道貴賓なる後藤男爵、岡部子爵、伊藤大師、本願寺法主ほつしゆに次いで、著明なものとなり、札幌、小樽、旭川、帶廣おびひろ、函館等に於いては、直ぐ知らないものはないほどになつた。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)