布緒ぬのお)” の例文
老爺が、名残なごり惜しげに、小さい窓から見送っていると、武蔵は、十歩ほど往来をあるくと、布緒ぬのお草鞋わらじの緒を、ちょっと締め直していた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わらじ? ……わらじは、こういう折には布緒ぬのおとかぎっているものだ、おまえ達も覚えておけ」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)