差募さしつの)” の例文
その間も金ゆえ逢れぬとなると倍一倍逢たさが差募さしつのり、わずか三四十銭の小銭をあますばかりの蟇口がまぐちを袂へ入れて、一夜ふらりと秋元を出たが、貞之進とてもそれで小歌に逢えると思ったのではなく
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)