左巴ひだりともえ)” の例文
出陣の前夜は、一党賑やかに大酒盛おおさかもりして、あくる朝、堀川の宿所から左巴ひだりともえの旗を振り出し、わずか七十余騎で
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
煙波、渺々びょうびょうたる海の面、埋まったりや、数万艘、二引両、四目結、左巴ひだりともえに、筋違い、打身に、切疵、肩の凝り、これなん、逆賊尊氏の兵船。えんや、やっこらさっと、漕いできたあ。
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)