巌窟いわあな)” の例文
旧字:巖窟
巌がぐるりとえぐれて地の底深く陥窪おちくぼんだ処が脚下あしもとに見えた。李張は躊躇ちゅうちょせずにその巌窟いわあなへはいった。人の背丈せたけ位の穴がななめにできていた。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
二人で共謀して、私が帰省しようとして、山の中途までおりたところを、うしろからつけて来てなぐりつけ、死骸は巌窟いわあなの中にかくして、世間へは虎にわれたと云いふらして
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「山寺に登るみちの中程の、巌窟いわあなの中に在ります」
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)