山砂やまずな)” の例文
大正十三年の夏、僕は室生犀星むろふさいせい軽井沢かるゐざはの小みちを歩いてゐた。山砂やまずなもしつとりと湿気を含んだ、如何いかにももの静かな夕暮だつた。僕は室生と話しながら、ふと僕等の頭の上を眺めた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)