屈身くっしん)” の例文
で——孫兵衛は抜刀ぬきみを後ろ廻しにひそめたまま、屈身くっしんを伸ばして、ジッと自分の息を殺した。すると、向うの呼吸が感じられた。世阿弥はやはりそこにじっとしていたのだ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)