“小袿衣”の読み方と例文
読み方割合
こうちぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わっと泣いて小袿衣こうちぎのたもとに黒髪をうずめたまま、わらべのようにヨヨと泣きじゃくってやまないのは権大納言ノ局であった。また
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、つぶさに見れば、彼女たちの小袿衣こうちぎの袖口にも、帝のお襟にも、白い獄舎虱ひとやじらみが這い出て共に太陽を恋うていたかもしれない。——が、獄もすでに百余日だ。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
登子とうこは、白絹の小袿衣こうちぎに、鬢鬘びんかつらして、聟の高氏とならんだ。聟は、布袴直垂衣ぬばかまひたたれである。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)