“獄舎虱”の読み方と例文
読み方割合
ひとやじらみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうした獄中のえいもある。また昨日、百数十日のあいだを、獄舎虱ひとやじらみと共に起居した所から、ここへ移って出られるさいにも
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、つぶさに見れば、彼女たちの小袿衣こうちぎの袖口にも、帝のお襟にも、白い獄舎虱ひとやじらみが這い出て共に太陽を恋うていたかもしれない。——が、獄もすでに百余日だ。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)