小御所こごしょ)” の例文
小御所こごしょ会議、慶喜よしのぶ下坂げはん、大号令の発布、政権奉還の一決と、暗転から明転へと、さしもの紛争がすべて一直下に解決の曙光しょこうが見えてきてからの迎えなのである。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
台徳公の面影おもかげのあると言わるる年若な将軍は、小御所こごしょの方でも粛然と威儀正しく静座せいざせられたというが、すべてこれらのことは当時の容易ならぬ形勢を語っていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さて一方朝廷に於ては、施政方針を議定するため、小御所こごしょで会議を行なわせられた。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これは小御所こごしょにおいて関白から一橋慶喜に渡されたというものである。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)