小三郎こさぶろう)” の例文
この勝三郎は終生名をあらためずにいて、勝五郎の称は門人をして襲がしめた。次が二世勝三郎東成で、小字おさなな小三郎こさぶろうといった。即ち勝久の師匠である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
するとじぶんの跡目を相続するものがないので、御持筒組おもちづつぐみ同心の次男で小三郎こさぶろうと云う十三になる少年を養子にした。
四谷怪談 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
此の人は金森家で四百五十石頂戴致した稻垣小左衞門の嫡子小三郎こさぶろうと云うもので、とって二十三歳、色白くして鼻筋通り、口元の締った、眼のきりッとした立派な人ですが
辰盛は通称を他人たひとといって、後小三郎こさぶろうと改め、また喜六きろくと改めた。道陸どうりく剃髪ていはつしてからの称である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)