将卒しょうそつ)” の例文
きもをけした穴山あなやま一族の将卒しょうそつは、血眼ちまなこになって、草わけ、小川のへりをかけまわったが、もうどこにも一人の敵すら見あたらず、ただいちめんの秋草の波に、野分のわきの風がザアザアと渡るばかり。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)