対立ついたて)” の例文
対立ついたてを押し倒し、襖障子を破り、また机に蹴つまずきといったぐあいで、どこへいっても「わっ」とか「あ大変」とか「ひやっ」などという奇声をあげさせた。
思い違い物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
何処どこ珈琲店カフェーにもある焦茶こげちゃの薄絹を張った、細い煤竹すすだけの骨の、とばり対立ついたてとを折衷したものが、外の出入りの目かくしになって、四鉢ばかりの檜葉ひばまきの鉢植えが
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
はいと答えながら、対立ついたての蔭から婦人がひとり出て来た、老人の妻で梶という。
ひやめし物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)