寸芽すんが)” の例文
この一孤児が、黒田という一家風のうちに育まれて、成人の後、後藤又兵衛基次と世にばれるような男になろうとは、このときまだその寸芽すんがの色すら誰の眼にも見えなかった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)