四方を遊説ゆうぜいして、実践躬行じっせんきゅうこうを以て人を教え導いて、その徳に化せられるもの十余万人を数えるようになったということです。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
文一君はピリピリしている。すべて実践躬行じっせんきゅうこうを主義とする。夕刻会社から帰って来ると着物を着替えて先ず隠居へ出頭し
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
だが日をるにしたがって新校長の実践躬行じっせんきゅうこう的な人格は全校を圧し、町を圧しいまではだれひとり尊敬せぬものはない。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
たたえて、韻律的に朝起を奨励している。而も私は一ヵ月間実践躬行じっせんきゅうこうの結果、壮健にも富裕にも賢明にもならない。神経衰弱は以前もとのまゝである。金は少し損をした。
朝起の人達 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
校長の口ぐせは実践躬行じっせんきゅうこうの四字であった、かれの訓話にはかならず中江藤樹がひっぱりだされる、世界大哲人の全集を残らず読んでもそれを実地におこなわなければなんの役にもたたない
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
私達に特別の明察めいさつと忍耐力を与え給え。私達は単に知識をわかつ丈けで満足すべきでありません。当学園の教育方針は教員各自実践躬行じっせんきゅうこう、もってクリスチャン・ゼントルマンを養成するにあります。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「上役の命令か? 忠告する丈けあって、実践躬行じっせんきゅうこうを怠らない」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)