守戸しゅこ)” の例文
その代りに守戸しゅこというものが出来ました。これはもと良民で、所謂しゅくの名の由って起るところですが、これは改めて後に申し述べましょう。
「シュク」は守戸しゅこで、昔の陵の番人だという説があります。これには有力な反対説もありますが、私はやはりこの守戸しゅこの説を取りたいと思います。
所謂隠坊おんぼうに堕落してしまっては、名は良民の守戸しゅこたるシュクでいても、世間から賤視せられるに至るのは、けだしやむをえなかったでありましょう。
普通に「守戸しゅこ」の訛りだと説明せられ、その陵墓のない地方のシュクについては、その名が他の同じ階級の賤者に及んだのであろうと説明されていた。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
しゅくの起原沿革は、別に「夙の者考」に述べておいたが、要するに夙ももとは御陵守の守戸しゅこで、初めは良民であったとしても、その職業上から賤まれて、エタとの間に賤しい程度に於いて
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)