たのし)” の例文
我心はたのしみたれど我舌はむすぼれたりき。フエデリゴ打興じて曰ふやう。此男は一の明珠なり。その一失は第二のヨゼツフたるにあり。
蜃氣樓よと漁父等は叫びて、相ゆびさしてたのしみ笑へり。彼の漁父の子のみは獨り笑はざりき。知らずや、かの樓閣はわが昔少女と共に遊び暮しゝ處なるを。
神使の橋の上より、御寺の全景を眺むるに、燈の光は黄なるテヱエル河の波を射て、遊びたのしむ人の限を載せたる無數の舟を照し、こゝに又一段の壯觀をなせり。