姫糊ひめのり)” の例文
「待つてくれ。脅かしもどうもしないよ、姫糊ひめのりを三文ほど買つただけなんだが——ありやお前、七八年前に還暦くわんれきが過ぎた筈だぜ」
「勘次さんはこの裏の三軒目ですよ」と、店で姫糊ひめのりを煮ている婆さんが教えた。
半七捕物帳:18 槍突き (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「あつしもそれに氣が付いて、いきなり飛込みましたよ。すると、大時代の婆アが一人、念佛をとなへ乍ら商賣物の姫糊ひめのりを拵へてゐるぢやありませんか」
「あっしもそれに気が付いて、いきなり飛込みましたよ。すると、大時代の婆アが一人、念仏をとなえながら商売物の姫糊ひめのりこさえているじゃありませんか」