天然居士てんねんこじ)” の例文
「曾呂崎が電車へ乗ったら、乗るたんびに品川まで行ってしまうは、それよりやっぱり天然居士てんねんこじ沢庵石たくあんいしり付けられてる方が無事でいい」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
主人にしては少し洒落しゃれ過ぎているがと思う間もなく、彼は香一炷を書き放しにして、新たにぎょうを改めて「さっきから天然居士てんねんこじの事をかこうと考えている」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それから裏を返して「空間に生れ、空間をきわめ、空間に死す。空たり間たり天然居士てんねんこじああ」と意味不明な語をつらねているところへ例のごとく迷亭が這入はいって来る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)