大町おおまち)” の例文
 ある日の晩大町おおまちと云う所を散歩していたら郵便局のとなりに蕎麦そばとかいて、下に東京と注を加えた看板があった。おれは蕎麦が大好きである。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ある捻った人が、小町ばっかりでしゃくだというので、大町おおまちとやって見た。白金大町しろがねおおまち、あいおい大町おおまちどうもいけません。下に番地がくっつきそうで——。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
生漉紙きずきがみで一番優れたのを作るのはおそらく飯山いいやま近くの「内山紙うちやまがみ」でしょうか。下高井郡豊郷とよさと村坪山などで産します。これに劣らないのは大町おおまちの奥の北安曇きたあずみ郡の「松崎紙まつざきがみ」や「宮本紙みやもとがみ」かと思います。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)