大御代おおみよ)” の例文
天皇の大御代おおみよを出現しないかぎり、海外諸国の圧迫に対抗してこの国の独立を維持しがたいとの民間志士の信念を受けいれたものも慶喜であった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
新たな大御代おおみよの文化というものに、多くの人々は恵まれ、またわずかな人々がれていることを、是ほどわかりやすく女や子どもにも、解説し得る実例が具わっているのに
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
世人は盛りの御代みよをお捨てあそばされることを残念がってなげいたが、東宮ももう大人おとなになっておいでになったから、お変わりになっても特別変わったこともなかった。ゆるぎない大御代おおみよと見えた。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)