“大奴”の読み方と例文
読み方割合
おおやっこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしの姉は長唄の稽古以外に、山元町の藤間大奴おおやっこという師匠のところへ踊りの稽古に通っていた。わたしは母に連れられてその月浚いをたびたび観に行った。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
庭先から入り込んで来たのは、前に福兄と言った大奴おおやっこであります。いつのまにか着物を着替えて若党の姿になり、脇差を差して刀を提げ、心安立てに縁から上って来ました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
神尾は大奴おおやっこの無駄を軽く叱って、板のおもてを目分量して字配じくばりを計りながら、硯の海で筆をなやしておりましたが、やがて板へぶっつけに、「江」という字を一息に書いてしまいました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)