大元たいげん)” の例文
既に印度いんどかすめて、デリヒを取り、波斯ペルシヤを襲い、土耳古トルコを征し、心ひそかに支那しなうかがい、四百余州を席巻して、大元たいげんの遺業を復せんとするあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一行とは竹内栖鳳氏の一族郎党、ならび大元たいげん洋行のおかみさんである。駕籠の乗り心地は思ったよりも好い。私はその駕籠の棒に長々と両足を伸ばしながら、廬山の風光を楽んで行った。
長江游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)