したた)” の例文
と田鶴子さんは最初は躊躇したが、草茶くさちゃといって薬ですと聞くと、無暗に飲んだ。僕も名物のおこしをしたたか食べた。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と野崎君は小突き/\論判して、柿をしたたかせしめた。決して善良な遣口やりくちでない。こんな具合だったから、学園の生徒は近隣の農家に兎角評判が悪かった。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と又引き返して、ステッキを持って出る拍子に下駄をしたたかと敷居に蹴りつけて
好人物 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
と団さんは飴のお土産をしたたか提げている三輪さんとお父さんに小言を言った。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
その折、お燈明を覆えしたものだから、免状に油がしたたみた。
勝ち運負け運 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
したたか買い込んで往来へ出た時
村の成功者 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)