“多聞寺”の読み方と例文
読み方割合
たもんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は、そこから少し降りた多聞寺たもんじへ移って、その晩からまた、かねて良人にいわれていたとおり、ただ平凡な母親の任だけを任としていた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なお今年になっては、奥金剛おくこんごう多聞寺たもんじに避難していた正成の妻子たちが、山づたいに、伊賀の卯木を頼って落ちて来た。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「遠くの陣ばかりか、近くの木見、猫背山、多聞寺たもんじ下の敵兵なども、あわてふためいて、なだれ退がって行きまする。一兵も打って出ず、ここはこうしておりますのに」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)