“多聞兵衛正成”の読み方と例文
読み方割合
たもんびょうえまさしげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はい。それもお耳に入れおきたく、また、ちまたの風説の如く、多聞兵衛正成たもんびょうえまさしげの生存も、確かめられましたゆえ、一応お知らせにもどりました」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と沙汰された頃も、当の多聞兵衛正成たもんびょうえまさしげは、この小馬田に身をかくしていたのであり、その後も、風の如く来ては、また、風の如く伊賀の外へ去っている。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「勿体ないが、亡父ちちの遺領を継いだればこそ、正成もこうしているが、本心、割って申せば、野や町に、気まま暮らしでいられる一軒が羨ましい。が、一族を抱える多聞兵衛正成たもんびょうえまさしげは、そうもまいらぬ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)