“たもんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
多聞寺75.0%
多門寺25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「遠くの陣ばかりか、近くの木見、猫背山、多聞寺たもんじ下の敵兵なども、あわてふためいて、なだれ退がって行きまする。一兵も打って出ず、ここはこうしておりますのに」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「爺、そちと南江正忠は、女子供を守って、千早村へいて行け。山中の多聞寺たもんじをしばしの隠れ家として時節を待つのだ。——なに、なにを不平面するぞ。後ろの安心もいくさの大事。はよう立て」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北埼玉きたさいたま多門寺たもんじに近い方角である。この辺、桑の木ばかりだった。その広い桑園のなかに、いつも、おさの音をのどかにさせている一軒の機屋はたやがある。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)