とく)” の例文
一生懸命聞いて居た辰公、「うつや太鼓」から「己が姿」の件がとくに済んで「俺等おらが女房を賞めるじゃ無いが」
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
私はとくに手紙を差上げねばならなかったのでした。実は幾回いくたびも幾回もペンをったのでした。ペンを執りは執りながら、如何どうしても書くことが出来なかったのです。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
古家ばかり買い込んで、小人数には広過ぎ、手長足長、血のめぐりの悪い此住居を取毀とりこわし、しっくりとした洋式住宅を建てよう心算はとくに出来て居ますが、実現がまだ出来ません。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)