坑口あなぐち)” の例文
龐徳ほうとくは、手足にからむ味方を踏みつぶして、ようやくあなから這い出して、坑口あなぐちから槍の雨を降らしている敵兵十人余りを一気に突き伏せ
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
坑道内の傾斜を泥の濁流が一瀉いっしゃ千里にながれて行ったことだろう。さらに坑口あなぐちの一台地にいた軍勢も、投石や投木に打ちひしがれ、そこもほとんど全滅的な酸鼻さんびだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが、鉄丸は趙雲の肩をそれて坑口あなぐちの土壁にぶすッと埋まった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)