国津神くにつかみ)” の例文
天津神あまつかみ国津神くにつかみ山之神やまのかみ海之神うみのかみ木之神きのかみ草之神くさのかみ、ありとあらゆる神がみが、人間の間に姿を見せていたころのことであった。
火傷した神様 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
右の条々、つつしんで相守り申すべく候。もし違乱に及び候わば、八百万やおよろず天津神あまつかみ国津神くにつかみ、明らかに知ろしめすべきところなり。よって、誓詞如件くだんのごとし
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
神様に天神てんじん地祇ちぎという区別がありまして、すなわち天津神あまつかみ国津神くにつかみですが、その天津神あまつかみとは高天原の神様、すなわち天孫民族の祖神と仰ぐ神様で
上古史上の国津神くにつかみが末二つに分れ、大半は里に下って常民に混同し、残りは山に入りまたは山に留まって、山人と呼ばれたと見るのですが、後世に至っては次第にこの名称を、用いる者がなくなって
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その前からいたものが国津神くにつかみ系統、新たに高天原から来たものが天津神あまつかみ系統、その後に来たものが海外の帰化人ということに区別されることになりました。
国津神くにつかみとは天孫降臨以前からこの国土におられた神様、すなわち先住民族の祖神と仰ぐ神様です。