啜上すすりあ)” の例文
唯今ただいまは御慮外をいたしまして、恐入ってござります。命をつなぐためとは申せ、因業いんごう活計くらしでござりまして、前世さきのよの罪が思い遣られまする。」と啜上すすりあげて、南無阿弥なむあみと小声にて唱え
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
をんなはつと出でし泣音なくねの後をこらへ怺へて啜上すすりあげぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)