“咒符(じゅふ)” の例文
「第一、私には、わが足利家の内に、そんな魔の咒符(じゅふ)みたいな暗い物があるということだけでも我慢がなりません。母上は秘密がお好きなのですか」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
国防保安法という咒符(じゅふ)のお蔭で、新組織の帝国憲兵隊は、国民の生殺与奪の権を握る神の眷族になった。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
翌日は、脚の咒符(じゅふ)を解いて、薊州の城内を一日歩いた。また次の日も、寺院、祈祷所、道行く僧侶、少しでも由縁(ゆかり)がありそうなと思えばやたらに訊(たず)ねあるいてみた。しかし、手がかりは皆目(かいもく)ない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)